2012年10月31日水曜日

Happy Halloween !



ハローウィン

毎年この時期はアラスカで秋の撮影を一段落し、街の友人宅で過ごしていた。カボチャを買って来て中をくり抜きロウソクを灯し、玄関先に置いた。

翌日になるとカボチャの姿はなくなっていることが多い。夜のうちにムースが来て食べてしまうのだ。

ハローウィンの夜、お菓子をねだる子供たちにまぎれて、ムースたちも忙しく家々をまわっている姿を想像すると可笑しくなってしまう。



東京へ。
久々の人混みに頭がクラクラでした。

いつも僕のプリントを製作してくれているフォトグラファーズラボラトリーのプリンター那須川さんが六本木の東京ミッドタウンで「晴れた日だけ」というタイトルでピンホールで撮影した写真を展示している。

那須川さんはナショナルジオグラフィックの写真家たちや岩合光昭さん、白川義員さんのプリントを手がけるカリスマ・プリンターである。

ピンホールという針の穴を通した光によってフイルムに焼き付けられた絵は独特な印象をかもし出しています。何とも言えない味のあるその絵に、しばらく見入ってしまいました。普通のカメラで撮影した写真とは違い、一枚の写真なのに、そこには確実に流れている時が写っています。

是非、みなさんも、ひと味違う写真を御覧になって下さい。

僕も今日はモチベーション上がりました!

「晴れた日だけ」写真展は11月1日(木)16:00 まででした。

2012年10月26日金曜日

冬眠の季節


10月も残すところあと一週間になった。
アラスカのクマたちはそろそろ冬眠の季節に入る頃。

寒い日が続いていることは容易に想像がつく。
雪の下に埋もれたブルーベリーを探し歩いているだろうか。

気温はそれほど下がっていなくても、この時期のキャンプ生活は寒さが身にしみる。
体が慣れていないし、空気中の湿度が多い為に寒く感じるのだ。

キャンプ中の一番悩みは、クマの冬眠のタイミングを考え、テントの中で食事を取るか、はたまたテントから離れた場所で食事をするか、ということ。

寒さとの葛藤に迷う微妙な季節です。

クマにしても、寝るべきか?寝ざるべきか?半年近い眠りにつく前に、迷っているに違いない......

2012年10月24日水曜日

今朝の富士山


自宅近くの土手を車で走っていると富士山が綺麗に見えていました。確か初雪は先月の12日。スノーラインは少しずつ下がっている様子。今朝は群馬県の浅間山や日光の男体山でも初冠雪が観測されたそうです。

ん!寅さんのオープニングでも似たような景色を見たよなぁ〜?なんて思いながらシャッターを切っていました。

きっと裾野の森のあちこちでも繁殖期をむかえた鹿の鳴き声が響き渡っていることでしょう。

スカーッ!と美しい日本一の山を朝から見ることができたいい日でした。

2012年10月23日火曜日

秋の熊



クマのニュースを目にすることが多くなった。

岩手に暮らす知り合いからは、庭の柿の木に月輪熊が来ていると、折れた枝やフン、食べかけの柿の写真が送られて来た。近所では仏壇の御供えものを食べに家に入ったという。

長野市では中心部で目撃され、山では山菜採りの人が襲われた。佐久穂町では保育園に侵入したクマが話題になった。

新潟県では6件の事故が報道され、栃木県の日光戦場ヶ原でもハイキング中の男性が怪我をした。
前日に次男が修学旅行で歩いた木道での出来事だった。

国土の多くは山林地帯であり、町が山に迫っているこの国では野生動物との接点は多くなる。山の実りが少なければ、空腹で切羽詰まった動物たちが食料を求めて町へ出て来ることは生きる為に当然のことだとも思う。

臭覚が人間や犬よりも優れているクマにとって、人の暮らす場所の匂いは刺激的で魅力的に違いない。学習能力の高いクマは一度食べる物の在処を知ると何度でも同じ場所へ戻ってくる。

異常気象と言われる年は町へのクマの出没件数が特に多いようだ。
そして、町に現われたクマ、事故を起したクマはほとんどの場合射殺されてしまう。

異常気象の原因が人間にあるとするならば、その為に人里に現われるクマを含めた野生動物たちが命を落とすことには何とも矛盾を感じてしまうのだが。

動物たちにとっても、自然にも、もっと大らかになれたなら、素敵な自然のあるこの国の未来は、良い方向へ向かって行くように思えてならない。


2012年10月22日月曜日

紅葉の森へ


鹿の鳴き声が聞こえていた夜があけ、森に朝日がさし込む。鳥たちがにぎやかになる時間だ。いくつもの影が枝から枝へと飛び交ってゆく。カラ類やキツツキの仲間、カケスの声がようやく明るくなり始めた森に響く。


火を起こしコーヒーを沸かす。街ではまだ半袖で過ごせるけれど、山の中ではフリースを羽織らなければ寒い季節になっていた。鳥の声を聞きながら冷たい空気をゆっくりと吸込むと日常の雑念は消えてゆく。年に数回は誰もいないこの森で過ごすことにしている。


関東甲信越地方では今、標高1000mを越えた辺りの紅葉がピークをむかえている。



日本の秋は繊細だと思う。

この季節、何処にいても色づいた葉を目にすると条件反射のように頭の中ではジョージ・ウィンストンのピアノのメロディーが流れてくる。紅葉を見ながらこの音楽を聴くのは至福の時である。

George Winston......... AUTUMN 僕にとってこれほどにまで秋をイメージさせてくれる音楽は他には無い。

2012年10月14日日曜日

TV 再・再放送




Would you like some coffee ?


夕方、テレビをつけてびっくり。
何処かで見た人間が出演していると思ったら自分だった。

そう言えばちょっと前にテレビ局の方から電話があった様子だったが、どうやら今日の放送のことだったようだ。

番組欄を見てみると、「世界で働くお父さん―傑作選―」とあった。

!?...... 傑作選。アラスカ編が傑作なのか、傑作な父親なのか?
様々な疑問が浮かんだのだが細かいことはさておき。

10月も中旬になり、ようやく過ごしやすくなってホッと一息。思えば去年の夏は涼しい所で過ごしていたものです。ひと月ほど過ごしたベースキャンプでは、夏と云えども氷点下まで下がった日が何日もあった。

画面に映るカニングリバーの流れを思い、キャンプサイトを思い出し、懐かしく恋しい思いで再々放送を観ておりました...........