2014年11月29日土曜日

Black & White


Facebookで5日間のモノクロチャレンジの企画に参加していました。
毎日、1カットづつ、モノクロの写真をアップして楽しみましょう!というなかなか面白い企画でした。かつて撮影したフイルムを掘り起こし、投稿しました。

当時の懐かしい思い出が脳裏をよぎり、早くまたカメラを手に飛び回りたくなりました。
期間は5日だったので、投稿したのは5カットのみ。

せっかくフイルムの山から探し出した写真なので、Facebookに上げなかったものをここで。




Great Giant

アラスカはカトマイで撮影した1枚。10月の終わり。冬眠に入る直前の巨大な牡熊です。ホッチャレた鮭が跳ねる水面を見つめていました。おっとりとした顔付、まん丸でセクシーなヒップ。ふたたび熊に惹かれた瞬間でした。



Caribou Skull 

あと、10キロ北へ行けば北極海です。はてしない荒野にトナカイの頭蓋骨を見つけました。骨を見る時、多くのことを想像します。トナカイを襲ったのは狼だろうか?熊だろうか?齧歯類はカルシウムを摂るために骨を齧ります。荒野に残る骨さえもふたたび誰かの命に繋がってゆくのですね。



Tern Feather

夏、南極から北極へとアジサシが渡って来ます。白夜を利用して一気に雛を育て上げるのです。24時間、休むことなく雛に餌を運び続ける親鳥の姿には胸が熱くなります。冷え込んだ朝、ツンドラに落ちていた羽毛は水滴に覆われていました。




Half Dome

12月のひと月をヨセミテで過ごしたことがありました。アンセル・アダムスに近づこうと、アングルを真似て撮ってみたり、カワイイものでした。帰国後、現像した写真には、あまりの違いに打ちのめされましたが......



Coyote Pack

雪の中をラッセルして進むコヨーテのむれは素敵でした。早朝や夜、テントの中で毎日のように遠吠えを耳にしました。



White Goat

初めて目の前で、野生を感じたのはこのマウンテンゴートです。ロッキーの山奥、深い雪の中、真っ白い雪の中で見た冬毛におおわれたゴートは、まさにゴーストのようでその神秘さを形容する言葉もみつからないほどでした。




Eskimo Hunter

エスキモーとアザラシ猟へ。水面からアザラシが顔を出すと、一斉に舳先を向け、アクセルを全開にアザラシに向かいます。ボートの先端に立つ若者が銛を入る瞬間!



Shoeshine Boy

トルコ、イスタンブール。広場には何人かの靴磨きの少年。彼らはとても明るく、貧しさや苦しさを微塵も感じさせられることがありません。鳩をつかまえては楽しそうに空へ放っていました。広げられた両手から飛び立った鳩は少年の希望を未来へとはこんでゆくのです。



Bonita Señorita

アマゾン流域


2014年11月5日水曜日

11月の森


あまりに眩しい太陽に、慌てて雑用を済ませるとトランクにカメラを投げ込み再び森へと車を飛ばしました。このところ気温が低かった為か紅葉は一気にすすんだ様子。峠付近の紅葉はピークを少し過ぎた頃、でも、正しい日本の秋の風景がそこにはありました。


 渓流沿いの森はちらほらと色づいた葉は見られるものの、まだまだ緑の葉を多く付け生命力に溢れています。葉を通して降り注ぐ光を浴びると力を吸収しているような感覚になれるのです。まさに緑のシャワー。森林浴。再びフィトンチッドを吸収します。


 数百年は経ってると思われる太い幹。
カメラをむけていると腰を曲げ、ポーズをとってくれているような錯覚に。
木々にも意志があり、今にも動き出しそうに見えました。


北斜面の木々はすでにほとんどの葉を落とし、林間は明るく幹の間に彩りの葉が見え隠れしていました。


標高1100メートル付近。南斜面。紅葉はピークをむかえています。
繊細な色に染まる森、涙が出そうな光景。

自然林の美しさには心が奪われます。この美しい森の中でクマの姿が見れたなら......
どこかにいるであろう野生のクマの姿を妄想することのできたいい1日でした。