2015年4月20日月曜日

新緑


森は新緑で萌えていました。

少しでも時間がある時は 森へ行きたいと思います。
たとえ動物には会えないとしても、気配を感じるだけでもいい。
そして、フィトンチッドを胸いっぱい吸い込んで、また、街へ戻ってくるのです。


なんとも言えない繊細な風景の中で、きっと野生動物たちは生まれたての子供を連れていることでしょう。時折聞こえてくるのは、まだ下手クソな声で鳴く鶯。
この時期の森が僕は大好きです。


まだ寒い山間部には満開の桜も。


斜面の彼方此方で目をひくツツジの紅。

この季節の間中ずっと、森の中でキャンプをして過ごしたいけれど、また訪れようと思います。新緑の森に優しく包まれた春の1日。

2015年4月12日日曜日

クジラの海


クルーズ船の近くをゆくザトウクジラ


数日前のこと。釜山発、福岡行きの国際旅客船がクジラと衝突して負傷者が出たらしい。
船は近くにいた海上保安船に引かれ釜山へ戻ったという。

大きな船が怪我人がでるほど衝撃を受けたということはクジラも相当なダメージだったはずだ。生きているだろうか。

アラスカのグレーシャー・ベイでもクジラと客船の事故のことを何度か聞いた。
アラスカやカナダ沿岸部は夏の間のクジラたちが過ごす格好の餌場となっており、その素敵な景観から多くの客船が氷河クルーズに訪れる場所でもある。

餌を求めて入江に入って来るクジラと、入江の奥に広がる氷河を見に訪れる客船との接触事故はまれに起こる。

僕がグレーシャー・ベイを訪れていた時、ザトウクジラの子供が客船とぶつかったという話を聞いた。子クジラは死に、岸に打ち上げられたという。

母クジラと大海を回遊し、餌場であるアラスカの海へやって来た子クジラを待っていたのは、豊潤な北の海の恵みではなく、死であったとは。

その後、浜辺に打ち上げられた子クジラは、クマや白頭鷲たちの突然手に入った、思わぬ食料となったようだ。

交通事故は広いと思われる海上でも起こる。
船などない時代から生きているクジラたちには災難であるに違いないが......


天気のいい日中、海にふわふわと浮かび昼寝をするクジラの姿を見かけた。


夕日に浮かび上がるブロア(噴気)カヤックでクジラの後を追う時、何度もこのブロアを浴びた。生臭い、いきものの匂いがした。

2015年4月9日木曜日

旅の風景より


鹿児島港からの桜島


長崎の出島


広島原爆ドーム


出雲大社の締縄


鳥取砂丘

二週間での走行距離は5千キロ近く。

埼玉の自宅を出て、岡山、博多、鹿児島、長崎、島根、鳥取、広島、大阪、名古屋......と、よく走りました。初めて訪れた県もあれば、懐かしい場所もありました。

ストレスフリーの生活と、各地での美味しい食事が(お酒も!)二週間で僕の体重を6キロほどふやしたのでした......

仕事とはいえ旅はいいものです。
いつか、もっと時間をかけて日本を回ってみたいものです。




2015年4月8日水曜日

名古屋上空より


 前回の撮影の続きから。名古屋編。

小牧空港はとても想い入れがあるのです。3歳まで名古屋で暮らしておりました。
よく、父親のバイクに乗せられ飛行機を見にこの空港へ来ておりました。今回訪れ、どことなく懐かしい思いに駆られたのはその為でしょうか?空港の入り口にある回転しているレーダーは確か、昔見たような?遠い記憶の中におぼろげに浮かび上がってきたのでした。

そんな想い出の空港から飛び立ったヘリは名古屋市街地の上空を通過し、港へと。
空から見る都会の景色に、つくづく日本は凄い国だなぁ〜、と思いました。
立ち並ぶビルディング、家々。空から見ても、見渡す限りに続いている建物群。

いつも空から見ていたアラスカ北極圏の風景とのあまりの違いに驚きつつも、ヘリの上で遠いアラスカを想い出し、ふと、目の前の風景に極北の風景を重ねる自分がいました。

名古屋市の人口は2,276,282人。北極圏で、セスナから見下ろしている同じ面積での人口はおそらく、0。もしくは数人?大袈裟に答えても数百人でしょう......

アラスカ北極圏


名古屋港へ入港したクルーズ客船、ノーティカの空撮をしました。
伊勢湾岸道路の橋をくぐり、港へと向かう船。




タグボートに押されて方向転換し港に接岸。
客船の中では4万3千トンと小型の部類に入る船ですが、それでも真近で目にすると 迫力がありました。


さすが、豊田市のある愛知県。港にはすごい数の車があちこちに見られました。輸出用でしょうか。空からしか見ることのできない様々な風景に驚きを抑えられませんでした。

2015年4月6日月曜日

春の湖畔


リフィレクションの名栗湖

週末、自宅から一時間ほど車を走らせた所にある名栗湖へ。
森や鳥を見によく出かける場所です。

名栗へ向かう道々に見る桜は満開、桜祭りが開催されて多くの人が出ていました。

山に近づくにつれ、人も車の数も減り、いつもなら多くの観光客の姿がありますが、曇り空のせいもあってか数えるほど。静かな風景を楽しみました。



湖畔の木には、ジッと水面を見つめるダイサギの姿。
まだ新緑には少し早い繊細な枝ぶり、一点の白い鳥。

この光景はなかなかに和だなぁ〜。

などと、一人、曇り空の下でちょっとセンチメンタルな気分に浸った春の日でした。

2015年4月3日金曜日

長崎の空から


− 軍艦島 − 端島(はしま)

長崎空港を飛び立ったロビンソン44(4人乗り小型ヘリコプター)は時折吹く風に煽られながら長崎港の方向を目指していた。エンジンのバイブレーションを体に感じながら山を越え、街を旋回し、海上へ。

10分ほどのフライトの後、見えてきた島。軍艦島と呼ばれる島。海底石炭を採掘していた過去の歴史がある、最盛期には5千人を超える人々が暮らしていたという。

本来、撮影するはずだった船の入港がなくなり撮影対象を急遽変更。
軍艦に似た島を撮影することになろうとは......

それほど大きくはない島にひしめいて立つ団地群。空から見たその全貌に、僕は、何ともヘビーな印象を受けた。


ヘリへと向かうパイロット。ANAの機体が着陸。
海に突き出したこの島にある空港。奥に見える森にはタヌキが暮らしているという。時折、滑走路を横切り食べ物を探しに来るから困ってしまう、空港職員はそう話していた。


長崎市。山の間にひしめく家々。


三菱重工と深い関わりがある長崎、造船の街でもある。巨大な客船を製造している光景が空から見えた。


養殖の生簀


撮影を終え、長崎空港へ帰還。