気の早いクマは冬眠から目覚めているだろうか?身籠っている母グマは小熊を出産している頃だろう。雪に埋もれた暗い巣穴の中でわずか500グラムほどの小熊が母親の体に抱かれて乳を探している姿を想像してしまう。クマの冬眠は完璧な睡眠ではなくたまに巣穴から出ることもあるらしい。アラスカに暮らす友人が、1月1日にスキーで山に入った時、遠くの稜線を歩くグリズリーの姿を見たと話してくれたことがあった。
写真の画は確か小学校5年生の頃だと思う。版画で製作したクマの親子の姿。数年前に実家の荷物を整理していた中から見つけ出したもの。バックには雪山があり、冬眠していた樹のうろから出てきたクマの親子だ。この頃に描いていた絵には多くのクマが登場していた記憶がある。きっとそれほどにクマのことが頭から離れなかったのだろう。
始めてアラスカを訪れたのは2月だった。その時はクマの姿を目にすることはなかった。二度目の旅で出逢った始めてのグリズリーの写真。近くで見ると大きなクマだが、雄大な風景の中では巨大なクマすら小さく見える。この後、どんどんと近づいて来たクマに心臓の鼓動が激しくなったことを覚えている。
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