雷雨、そして夕暮れ。
泡のような雲は見る見るその姿を変えてゆく。
サボテンの上には羽ばたく大きな鳥の姿がある。
ターキーバルチャー(Turkey Vulture)の群れ。
多い時には50羽を数える。
大空を旋回する彼らの下には必ず息途絶えた生き物の姿がある。
数日後、その空の下には白い骨だけが残っていた。
紅い顔、漆黒の翼。
一見、奇妙とも思える鳥だが、魂を大空に解き放つのが役割であるならば、彼らの存在も無くてはならないものだろう。
一つの命の終りは、いくつかの命の始まりになってゆく。
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