2014年6月3日火曜日

ナキウサギの嘆き


北海道、音更では今日、37.8℃を観測したといいます。観測史上初の気温ということ。
道内の33地点で25℃以上の夏日になったようです。まだ6月になったばかりだというのにいったいこの暑さは何なのでしょう。

北海道で暮らしている頃、暑くて仕方がないと感じたことはほとんどありませんでした。
もちろん、部屋にクーラーなどなかったし、扇風機すらなく、暑くて寝苦しいと感じた夜も記憶にありません。

写真はナキウサギ。英名をPIKA (パイカ)といいます。
世界には25種類のナキウサギがいます。
寒冷な気候を好み、高地の草原や岩場に暮らしています。

ナキウサギは大雪山系、然別湖周辺など、北海道にも暮らしています。
温度に敏感なこの小さなウザギは、気温が23℃以上に上がると、1時間で死んでしまいます。

地球温暖化により、さらに高地へと生活環境が追いやられれば、個体密度は高くなり、食物不足や遺伝的な問題も出て来ます。冬も冬眠せずに生き延びる彼らにとって、寒さのみならず暑さまでもが脅威となっているとは......

辺鄙な環境に暮らしている小さな動物ですが、人類も加担しているであろう環境の変化によって、生活の場を追われていることを、北海道からの今日のニュースで再確認したのでした。


お気に入りの岩場に現れて「ピュー、ピュー!」と鳴くナキウサギ。

今、大雪山はまだ多くの雪に覆われているはずですが、ナキウサギたちの生活圏の気温が気になった一日でした。

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