2016年12月4日日曜日

申年の終わりに......


” おう〜っ!”

猿はあたかもそう言っているように僕を迎えてくれたのでした。

アメリカから帰国した友人母娘のリクエストにお答えして久しぶりに訪れた地獄谷温泉。
高速から見える山々の稜線には新雪がつき、里には真っ赤なリンゴが色づく季節。

秋の一時期しか食べられない小布施のマロンシュークリームはまだこの季節の販売を終了していないだろうか?そんなことを考えながらハンドルを握っておりました。

家族とは何度も訪れ、海外からの友人を連れてきたり、海外の写真家のガイドでも訪れておりました。猿が温泉に入る姿は多くの雑誌やテレビでも紹介され、今や世界中から多くの人々が訪れるようになりました。



猿たちの仕草や表情の豊かなこと、ずっと見ていても飽きません。
野生動物写真家のご主人を持つ友人母娘はいつも広大な自然の中で様々な野生動物たちの織り成すシーンを目にしているので、地獄谷の猿はどうだろうか?と少し心配ではありました。

が、しかし、そんな心配はどこへやら。想像もしなかった食いつきようで興奮状態の二人!僕は満足して、写真を撮り続ける二人の姿を笑って見ておりました。


いつも利用させていただいていた、上林温泉の宿を今回も予約しておりました。
入り口を入ると僕の撮った写真が迎えてくれ、ロビーのあちこちにも飾ってくれています。宿のオヤジさんはキャラクターの濃い、とても面白く、ちょっとエッチな人。ガイドの仕事で初めて訪れた時から意気投合し、訪れる度に酒を酌み交わしたものです。

久しぶりの再会に飲もうとジョニアカを一本仕入れて行ったのですが。二年前に亡くなっておりました。オヤジさんが作った庭を見ながら露天風呂に入ると冷んやりとした空気の中から舞い落ちてくる雪......

今頃は空の上で温泉に入り、きっと一杯やっているにちがいありません。


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