2012年10月23日火曜日
秋の熊
クマのニュースを目にすることが多くなった。
岩手に暮らす知り合いからは、庭の柿の木に月輪熊が来ていると、折れた枝やフン、食べかけの柿の写真が送られて来た。近所では仏壇の御供えものを食べに家に入ったという。
長野市では中心部で目撃され、山では山菜採りの人が襲われた。佐久穂町では保育園に侵入したクマが話題になった。
新潟県では6件の事故が報道され、栃木県の日光戦場ヶ原でもハイキング中の男性が怪我をした。
前日に次男が修学旅行で歩いた木道での出来事だった。
国土の多くは山林地帯であり、町が山に迫っているこの国では野生動物との接点は多くなる。山の実りが少なければ、空腹で切羽詰まった動物たちが食料を求めて町へ出て来ることは生きる為に当然のことだとも思う。
臭覚が人間や犬よりも優れているクマにとって、人の暮らす場所の匂いは刺激的で魅力的に違いない。学習能力の高いクマは一度食べる物の在処を知ると何度でも同じ場所へ戻ってくる。
異常気象と言われる年は町へのクマの出没件数が特に多いようだ。
そして、町に現われたクマ、事故を起したクマはほとんどの場合射殺されてしまう。
異常気象の原因が人間にあるとするならば、その為に人里に現われるクマを含めた野生動物たちが命を落とすことには何とも矛盾を感じてしまうのだが。
動物たちにとっても、自然にも、もっと大らかになれたなら、素敵な自然のあるこの国の未来は、良い方向へ向かって行くように思えてならない。
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