静かな森の夜......
小さな火をおこします。ゆれる炎が森の樹々をほんのりと照らすと、いくつものキャンドルが灯ったようです。キャンプの焚火は最高の友。
親指をかさねて包み込むように手を合わせてフクロウ笛をつくります。静かにフクロウの鳴き声を真似て吹いてみます。「ホッ、ホー、ホォ〜!ホォ〜!」
やがて、遠くから響いてくるフクロウの声......
その声にかさねるように真似をして吹き続けると、フクロウは段々と近づいて来ました。
谷を挟み、二羽のフクロウが近くまで来てくれました。
しばらくの間、心地よいその鳴き声に聞き入っていました。
火が消えると辺りは闇につつまれます。寝袋にもぐり込み夜の気配に耳をすましていると、次に聞こえて来たのは、鹿が森の中を歩く音... ヒュイーン、ヒュイーン、と、トラツグミの声。きっと何処かにいるはずの熊に少し緊張しながら、いつしか眠りにつくのでした。
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