昔、仕事で訪れたニューヨーク。感動して見上げて撮影した、ありし日の貿易センタービル。
時差のあるアメリカは、今日が 9月11日。September 11th.
あのテロから 13年目をむかえ、グラウンド・ゼロではいくつかのセレモニーがあるらしい。
毎年この日は、ニューヨークを訪れた時の写真をひっぱり出してしまう。
あの日、僕はアンカレッジにいた。
宿のおやじが大変なことが起こっている、とテレビを指差し叫んでいたことを思い出す。それから二人でテレビの画面に釘付けになった。
テロが起こってからしばらくの間、アラスカの空は静かになった。空のみならず海も、街も静かになった。再発するテロを防ぐ為に政府はテロの可能性のある公共交通機関の多くや、飛行機、船の運航を全てストップした。たった一機のセスナすらアラスカの空を飛ばなかった。
ちょうど秋のハンティングシーズン、荒野にいたハンターの多くは迎えのセスナが来ない為に大変な思いをしていたらしい。
翌日から僕は陸路を車で北へ向かった。初冬をむかえた北極圏の山々には雪が積もり夕陽に紅く染まる光景は素敵だった。
人間社会の出来事など何も知る由もなく、いつも通りジリスを追いかけることに必死のグリズリー。
ターゲットとなる人口の多い大都会、一方、人のほとんどいない荒野はテロとは無関係に、いつもの風景があった。不思議な思いを味わった晩秋の旅だった。
ブルックリン・ブリッジの夜景。
中央には二棟の貿易センタービルの灯がともっている。
グラウンド・ゼロには、あの日犠牲になった全ての人々の名前が刻まれた碑が立っているという。未だ繰り返される戦争やテロ。世界が、少しでも良い方向へむかうことを願い、亡くなった多くの方たちの冥福を祈りたい。
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