2012年5月30日水曜日
ゲンジボタル
もう、螢の季節になったのか、と思う。
近くに住んでいらっしゃる方に螢の撮影をたのまれた。埼玉県の、この大都会?の中でゲンジボタルを繁殖させているという。住宅地の一軒家の庭先に水槽を設置して螢を飼っている。日が落ち、螢が光り始める頃にうかがうと、網に囲われた小さな部屋に移された七匹の螢がやわらかい光を放ちフワフワと輝いていた。螢の寿命は一週間から十日。来月いっぱいまで輝く螢を観察できるという。ビールを片手に庭先で点滅する小さな光を眺めるのもなかなかオツなものだろう。街の螢は周りの家々の灯と調和して静かに光っていた。
2012年5月29日火曜日
戦場カメラマン
過激な場所じゃないと生きていられない男たちがいる。命をかける、なんて言うとカッコよく聞こえるかもしれないけれど、本人たちはそんなことはぜんぜん考えていない。行きたいところへ行って撮りたい写真を撮っているだけ.........戦場だろうと、クマのいる所だろうと。
友人の戦場カメラマン、青木 弘の写真展へ行った。
「ARABU SPRING ~アラブの春 リビア革命~」
今日から6月4日まで新宿のニコンサロンで開催されている。8月2日からは大阪のニコンサロンで開催。写真集も出版される。
彼の写真は、優しい。戦場を撮っているにもかかわらず、優しさを感じる。
何人か、戦場カメラマンに知り合いがいる。彼らの写真は過激で直視出来ないこともあるが、青木 弘の写真はどこか違う。過酷なシーンもじっと見ていれる写真だと思う。きっと彼の人柄が滲み出ているのだろう。そして、彼はイケメンである。仮面ライダーかウルトラマンじゃないのか?と思うほどに.........
是非、彼の写真展へ足を運んで下さい。
2012年5月28日月曜日
巣立ち
朱鷺の雛が巣立ったようだ。巣立ってからが生き延びられるかどうかの勝負になるはず。どうか生き延び、日本の朱鷺の数を回復する第一歩になってほしい。
写真はハクトウワシの幼鳥。風が吹くと翼を広げ羽ばたきの練習をする。バサバサと大きな翼が風を切る音は幼鳥といえども力強い。体つきも親鳥とほぼ同じになり、巣立ちも近い。ハクトウワシも多くの試練を乗り越えて来た鳥だ。農薬やDDTという科学物質、さらには密猟によりその数は激減し、絶滅危惧種の筆頭に挙げられていた。数年前、個体数の回復により絶滅危惧種のリストから外された。手厚い保護と生命力の強さが勝ったのだろう。
過去には消えていった種も多いにちがいない、が、僕は野生に生きている動物の、科学や理屈では理解できない本当の強さを信じている。
2012年5月21日月曜日
天空の環
金環日食。
6時19分を回る頃、壮大な天体ショーが始まった。少しづつ欠け始めた太陽に1000ミリの望遠レンズを向ける。太陽に月がめり込んでゆくようだった。太陽と月がかさなった時、空に大きなリングが現われた。辺りは薄暗くなると、鳥の声がやみ、気温が下がり肌寒くなる。あらためて太陽の偉大さと宇宙の神秘を感じることができた。
きっと、この瞬間に空を見上げプロポーズしている人もいるのだろう。そんなコトを思い、こんな素敵な惑星に生きている人間は、もっともっとロマンチックになってもいいんだ!そう思った。9時を過ぎ、太陽は元通りまん円に戻った。
2012年5月20日日曜日
Stop the CO2
神奈川工科大学で Stop the CO2 入門という地球温暖化など環境問題を考える授業の講師をさせていただいている。北極地方の環境や動物たちが受けている影響を、スライドを映写しながら話している。好きな動物の話や美しい自然の話が主であるが、学生のみんなが少しでも自然や野生動物に興味をもってくれればと思っている。カリブーの角やジャコウウシの毛、化石、ベアスプレーなどを持ち込み、学生たちに見てもらった。変わった品々を前に手に取り写真を撮る彼ら。若いうちに世界を旅するのですよ......CO2と直接関係はないかもしれないが、そんな話もさせてもらった。大学を訪れる度に、数十年前のキャンパスライフを懐かしく思い出すのでした。
2012年5月17日木曜日
New Toy
フェアバンクスの友人から「New Toy」新しいおもちゃを手に入れたとメールが届いた。添付されていた写真には Super Cub (スーパーカブ)と呼ばれる二人乗りの飛行機、その横に嬉しそうに立つ友人の姿があった。ようやく手に入れたスーパーカブ。紅いボディに白のラインの機体。ツンドラに降りることのできる大きなタイヤをはいている。アラスカでは多くの人が自家用機を所有し自由に荒野を飛び回っている。彼と前から話していた、いつか彼の操縦する飛行機で動物を探しに行こうと......早くアラスカへ行きたくなった。
2012年5月13日日曜日
2012年5月9日水曜日
熊の生きる場所
何ともやるせない思いになったのは秋田の熊牧場のニュースを見たからだ。事故後、経営も追い込まれ、熊たちの譲渡先探しに苦戦しているという。北海道など各地の熊牧場へ問い合わせているという話だが、どこも29頭もの熊を受け入れてくれる場所はないという。それはそうだと思う。29頭はさすがに数が多過ぎる。行き場の無い熊たち。熊を飼う、ということには根本的に無理があると思う。安楽死も考えている、という言葉が目に止まった。それが、今、この国における現状なのだろう。これは、熊に限った問題ではないはずだ。
もちろん、多くの問題はあるだろうが、安楽死という選択があるのなら、いっそ山奥に放したらどうだろうか。
2012年5月8日火曜日
野生動物の為の庭
May is Garden for Wildlife Month. 5月は野生動物の為に庭をつかう月。
National wildlife federation(国際野生動物連盟)によって、5月はそんな月に定められている。鳥たちが雛を孵し、哺乳類は出産する、昆虫たちも花から花へと活発になる季節に、ちょっこっとでも庭の片隅を生物たちに提供しては?そんな意味も込められている。海外では庭に多くの花を植え鳥を呼んだり、バードフィーダーにヒマワリの種をおき、小鳥やリスを招いている家も多い、。
6人ものアラスカの友人宅では、熊が現われているし、モンタナの友人宅では、なんと!庭にマウンテンライオンが来たことがあると言っていた。ムースはよく庭にいるのを見かけるし、大自然へと続く庭の緑は動物たちにとっては普段の生活の場であり、ちょっとカラフルで美味しそうな花があったりする、しかし何も変わりない自然なのだろう。
日本の庭は?そう考えた時、想い浮かんだのは京都の庭でした。緑と岩のマッチしたこの素敵な庭園に野生動物の姿があったら渋いだろうなぁ〜。障子越しに動物を愛でることができたら。どこからでもこんな庭に野生の動物が出入りできるそんな大らかな国、もっと、野生の動物の多い自然であったなら。
平等院鳳凰堂
遠くから見ていると、何かおかしな光景だった。本来ならば、最上段の棟に一対の鳳凰が座していたはず、ハテ?と近づいてみると、鳳凰形棟飾り像の下にアオサギの姿が............
国宝の屋根を利用する鳥もいたのでした。
2012年5月4日金曜日
2012年5月2日水曜日
コロラドから届いた本
何を隠そう僕は子供の頃から釣キチでした。ずっと、クマのこと、と魚のことばかりを考えていたような気がします。
いつの日からか、自然の中へ行く際には、カメラを持つ時は竿を置き。竿を持つ時はカメラを置いていました。どっちも持って出掛けると、魚は釣れず、いい写真は撮れませんでした。それは海外でも国内でも同じで、いつのまにか僕のジンクスになっていました。
撮影に訪れたあちこちのフィールドで、何度、口惜しい思いをしたことか。
長いキャンプ生活で欠乏した新鮮な食料に、目の前の川で跳ねる魚を見ると、食べたい衝動にかられます。でもジンクスがあるから竿は持っていない。指をくわえながら、目の前を泳ぐ美味そうな魚の姿を見ていました。
このところ僕が、思うように自然の中へ出掛けられないことを知るコロラドの大学で研究職を持つ友人から本が送られてきました。彼もまた釣キチ。彼が大学の仕事でアラスカを訪れていた時に北極圏で出会ったのですが、その時、彼のリュックには釣り竿がささっていたのが印象的でした。
コロラドのあるロッキー山脈沿いには様々な鱒が生息しています。グリーンバックカットスロート、ゴールデントラウト、etc......... たまりません。いつの日か釣の目的で訪れたいものです。
友人からの手紙には......「この本を見て想像力に身をまかせ身モダエしてくれ!」とありました。感謝!
2012年5月1日火曜日
森へ
森の中で過ごしたくなって、奥秩父へ出掛けました。
新緑に山桜。そんな山の息吹を目にすると日頃のストレスも消え力がわいてきます。
樹々からはフィトンチッドという、人の精神にも良い影響を与えるという分質が発散されていると言います。それで日頃のイライラも消え、気分がいいのかも?知り合いの多くの方たちは口々に、ただ単に、自然の中でキャンプして、焚き火見ながら酒飲んでりゃいいんじゃないの?と、仰いますが。僕はフィトンチッド説を信じています。
林床に咲いていたヤマエンゴサク。
細長く変わった形をした花弁をしています。
花言葉は「人嫌い」..............なるほど
いつもテントを張る秘密の場所。すぐそばに熊の爪研ぎの跡がありました。
この辺りでは以前、熊の姿がよく見かけられていました。
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