2013年2月2日土曜日

生物濃縮




原発事故から2年が経とうとしている今、福島県内に住むイノシシからは多量の放射能が検出されている。1kg当たりに含まれる放射性分質は33,000ベクレル(33,000bq/kg)野生鳥獣検査では最大値を記録した。通常、食用の肉に含まれる放射能の測定基準値は500ベクレル(500bq/kg)と言われるから数字を見れば凄さは想像がつく。ベクレルという値が何を意味するのかはピンと来ないが、示す数値が大きいことは人にも動物にも確実に悪影響であるはずだ。

イノシシはクマやシカよりも放射能の含有率が圧倒的に高い。
それは彼らの大きな鼻のある顔を使って土の中の餌を掘り起こし補食する行動や雑食性に起因する。放射能の降り積もった土を直接顔で掘り進み、放射能含有率の高い植物の根や昆虫、小動物などを多量に食べることで放射能は濃縮され体内に蓄積される。

避難措置がとられ人影の消えた市町村に入り込み畑や庭を掘り、放置された野菜や昆虫などを食べているようだ。そこは特に放射能が強い場所でもある。

被災地では豚舎から放たれた豚がイノシシと交配するケースも多く、多産であるイノシシは、イノブタになるとさらに繁殖率が高まるという。個体数が増えればより広範囲へと拡散してゆく。危険な害獣とされたイノシシたちの運命は決まっている。

放射性分質は食物を通じて、小さい生物から体格が大きい捕食者へと移行するに従い、濃縮されてゆく。これを生物濃縮といい、生態ピラミッドの上位に位置する生物の放射能値は必然的に高くなる。そして、そのピラミッドの頂点に立っているのは我々人間であるという事実は否めない.........

人間が自らの為に行なって来た開発はいつでも自然や動物を犠牲にし、堂々巡りの後、そのツケはやがて自分たちに戻って来る。





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